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Canada

今日にトロントを出発し、東京に向かう。
2007年8月から22カ月間住んだトロントともお別れだ。
戻ってくることは当分ないだろう。
そう思うとやはり一抹の寂しさを感じる。
東京に戻ってからは、新居探し&入居、生活セットアップ、元の会社での勤務再開と、イベントが続く。
しばらくは慌ただしい日々が続くだろう。
この22カ月、MBAプログラムに限らずいろいろな場所で、いろいろなことを学んだ。
それを単なる思い出で終わらせず、今後の人生において有意義に活かせるかどうかはこれからの心がけ次第だ。
すがすがしい気持ちでトロントを後にし、前向きに生きていきたい。
Toronto MBA Journalは、これをもって終了します。
読んでくれた方は、お付き合いいただきありがとうございました。

今日は大学院の卒業式があった。
1ヶ月半振りに級友と会い、近況報告をし合う。
南米旅行の写真をアップしていたので、みんなから「写真見たよ!」と声をかけられた。
貸し出されたガウンを着て、名前順に整列して式場に入場する。
校長やゲストのハーバード大学教授マイケル・ポーターの話を聞いた後、一人ひとり名前を呼ばれ修了証を受け取る。
これで晴れてMBA取得だ。
式の後は友人たちと写真撮影をした。
近くに設けられた立食パーティー会場で級友や教授と話をする。
その後、1年目のスタディグループのチームメートの家に招かれ、ホームパーティーを楽しんだ。
明日には日本に帰国すると言うと、みんな「もう会えなくなるの!?」と残念がってくれる。
そう、明日には2年弱滞在したトロントを後にして、日本に帰国するのだ。
本当にあっという間だった。
勉強は大変だったが、数多くのことを学び、大きく成長できたと思う。
ここで学んだ知識やスキルを仕事でどう活かすか、期待と不安が入り混じった気持ちだ。

熟睡して、朝食の時間に目覚める。
予定通り6:40にトロントに到着する。
天気が悪く、思っていたより肌寒い。
荷物を受け取るのに40分程待ち、バスと電車で自宅まで戻る。
やはり自宅に戻ると落ち着く。
John以外のハウスメートは全員引っ越し、家には誰もいなかった。
Johnが言っていたように、ダイニングホールの天井に穴が開いて修理中だった。
予想通り台所は汚れ放題だが、生ゴミがないのでハエがいない。
シャワーにかかり、洗濯をして、荷物を片付ける。
買い物に行き、ここでの数日分の食料を買う。
台所の汚れた食器を洗い、部屋で横になっていると、Johnが仕事から戻ってきた。
すぐに私の部屋に来て、「台所がきれいになっているので帰ってきたのがわかった」と言う。
新しいXBOXのゲーム”Call of Duty 4″を買ったというので、少しプレイした。
前作もそうだが、リアル過ぎて、長時間プレイすると疲れる。
Johnと買い物に行き、パスタの材料を買って、Slamdog MillionaireのDVDを借りる。
Johnがズッキーニとニンジンのパスタを作ってくれた。
Slamdog Millionaireはインド版シンデレラストーリーという感じで面白い。

午前中にMAYAヘアサロンで髪を切り、York大学のRoyに誘われて、North YorkにあるKenzoラーメンに行く。
Kenzoラーメンは日本のラーメンに近いラーメンが食べられるという評判の店。
醤油から味噌まで一通りある中、豚骨ラーメンを頼んだ。
確かに日本で食べる豚骨ラーメンに近い。
日本基準で見ると平均レベルだが、ここはトロントなので相対的に良いと思う。
Royと近くの喫茶でバブルティーを飲みながら話す。
Royは日本語を勉強しており、よく質問をくれるが、勉強熱心で感心する。
語学を学ぶのに効果的なのはネイティブスピーカーから学ぶことなので、こちらも精一杯協力したい。

10:45からのSpeak Easy Programでカナダの政局に関するA coalition in a time of economic tumult? No thank youについて話した。
カナダの政治についてはほとんど知らなかったが、調べると予算に関して与党の保守党に反対する自由党、新民主党がケベック連合と共に連立政権を組もうする試みが頓挫したという話。
特に保守党の支持が強いわけではないが、第一野党である自由党の求心力が落ちているという話を聞いた。
13:10からACでゴルフ・レッスンを受け、トライアスロンのトレーニングバイク練習に参加した。
18:30からコーポレート・ファイナンスの最後の授業を受けた。
Nokiaの自社株買い戻しの事例を扱い、配当政策について学んだ。
1年目のビジネスファイナンスでも配当については時間をかけて学んだが、その良い復習になった。
夕飯時にCo-opの人か同じDivisionの学生かが、ダイニングホールの壁に紙テープで星やツリーをかたどってクリスマスのデコレーションをしていた。
この家の住人は誰も頼んでいないはずなのに、何でそんなことをしているのだろうと疑問に感じていたが、Johnも同様に思っていたようだ。
「6歳児の誕生日パーティーじゃねぇんだ。女の子を呼ぶ予定があるのにこんな状態は恥ずかしい」と怒っていた。
授業から帰るとギフトボックスのように装飾された棚など一部の装飾はJohnによって取っ払われていた。
善意でされたことが全く報われないというのが何だか滑稽だ。

今日からQueens’ Wolfe Island Duathlonに参加するためにKingstonに行く。
トロント大学から9人が行く予定だったが、キャンセルが続出し最終的に4人になった。
依頼されてKingstonまでの往復は私が運転することになった。
事務を担当するAndrew(韓国系カナダ人)から指示を受けて、15:30にCollege St.のBudgetレンタカーに車を取りに行く。
7人乗りのFord Eシリーズはでかい。
奥秩父にキャンプに行ったとき、予約したレンタカーが指定サイズがなく2ランク上の日産ELGRANDになっていたときのことを思い出す。
レンタカー屋の駐車場から公道に出る時点で、壁にぶつからないか冷や冷やだったなぁ。
今回は山道を走るわけではないので、そんな心配は要らないけど。
指示された住所に行って後部に自転車を積載するためのバイクラックを取って、Robart図書館脇でAndrewと落ち合う。
中央の座席を取り外してスペースを作り、コーチのJasonを呼び出して、ラックの取り付け方を教えてもらう。
集合場所のAC前に車を停め、荷物を取りに帰る。
今晩はメンバーのGerhardの実家に泊めてもらうことになっており、その住所までのルートをプリントアウトする。
18:30にJasmin、Nicole、Ken、私でKingstonに向けて出発する。
Don Valley Roadから401号線に入ってから少しの間渋滞していたが、すぐに時速100km以上で流れるようになった。
2週間前にKingstonに行くときに通ったルートなので、道順の不安はない。
快速に飛ばして21:30にGerhardの実家に着く。
Gerhardの家はクイーンズ大学から2km程離れた住宅街にあり、とても広い。
両親がGerhardの妹たちを連れて帰ってきて、キッチンで話をした。
Gerhardのお父さんはクイーンズ大学工学部の教授をしていて、子供は長男のGerhard(21歳)から末っ子のAnnya(6歳)まで10人兄弟らしい。
10人って…「天までとどけ」じゃないんだから。
通りで家が広いわけだ。
広い庭には公園のように遊具があるし、地下にはピンポン台やビリヤード台がある。
Kenと私は地下のベッドルームで寝させてもらった。

昼にJohnとCanadian Tireに買い物に行った。
家にケーブルTVをひいておりTVがあればケーブル放送を見られるということで私のTVを見たり、地下の部屋に置くコーヒーメーカーを見たりした。
午後から年2回ある自転車トレードショーToronto International Bicycle Showに行った。
来週末にQueen’s大学主催のデュアスロン(バイク&ラン)に参加することになっており、自転車や装備を見る良い機会だ。
Exhibition Centreの北ホールで開かれている展示会にCA$5払って入場する。
20~30の業者がブースで自転車やパーツ、バイクウェア、関連グッズを売っている。
ざっと自転車を見てみるが、ロードバイクは最も安くてCA$640、大半はCA$1,000以上して、CA$4,000の高級レベルまであった。
ロードバイクが高いのはわかっていたが、購入を即決できる値段じゃないわ。
とりあえずバイクシューズ(CA$70)、ペダル(CA$70)、バイクパンツ(CA$50)、トライショーツ(CA$40)、ヘルメット(CA$35)を購入した。
シューズ(シマノ製)はペダル(シマノSPD)に固定するタイプのもので、競技自転車には必需品である。
クラブのメンバーも何人か来ていて、同じくトライアスロンを始めたJohnとほぼ同じものを買い揃えた。
トライアスロン、特に自転車はお金がかかる。

今日はThanksgiving Day(感謝祭)。
アメリカでは11月第4木曜だが、カナダでは10月第2月曜である。
最初の移民の収穫を祝う記念日だが、現在では親族が集まる大規模な食事会であり、大きな家族行事の一つ。
クラスメートで実家に帰る人も多く、帰省・Uターンラッシュのため交通機関は混雑する。
Royに誘われて、York大学でテニスをした。
ここでテニスをするのは6月以来か。
Noriも来て、3人で数時間ラリーと試合をした。
10月中旬だが非常に暖かく、気持ち良く汗をかいた。

10時から留学生センターの英会話プログラムに参加した。
今日はいくつかのテーマに沿って、参加者でディベートを行った。
最初のテーマは「物乞いに金を与えるのは是か非か」。
それぞれ自由に肯定側・否定側につき、意見を述べていった。
働けない者に慈悲を与えるべき、お金ではなく食べ物を与えるべき、危険な場合もある、など意見が出た後で、慈善団体など組織的に活動すべきことだという意見の一致をみた。それでも働かずに恩恵を受けようとする人を生み出すモラルハザードの問題はあるのだけど。
次は、「貯金は不要である」というテーマ。
これは何のために貯金するのかに依る。
よりお金を貯めるためにお金を貯めるのではなく、幸せの追求のために貯めて使うべきというもっともな結論になった。
最後にカナダの移民政策について。
参加者はみんな留学生で、大方カナダの積極的な移民政策に賛同していた。
移民を受け入れてきたおかげで成長し今の姿があるので、肯定意見も頷ける。
貧困層の増加という問題もあるが、今はプラスの側面が上回っているのだろう。
大多数の日本人で構成される日本の場合、移民政策は異なるアプローチをとらなければならない。
追記:最初の議題について、生活保護費給付に関する記事を見つけたので紹介。
クレジットカードを活用した生活保護費の給付の可能性
新しい利権を生み出す可能性はあるが、良いアイデアかもしれない。

10時からトライアスロンの水泳の練習に参加した。
いちばん遅いレーンで泳いだので、自分より遅い人もいる。
バタ足、フォームの練習をして1時間ほど泳いだところで、こむらがえり(calf cramp)を起こしかけたので練習を中断。
準備運動不足か、ハードな練習に体が慣れていないのか…情けない。
携帯にMarcusからの着信があり、かけ直すと今日のToronto Blue Jays対Boston Red Soxの試合に誘われた。
Red Soxは松坂大輔が投げるというので、観戦することにした。
カナダに来てメジャーリーグ初観戦だ。
Rogers Centreに行き、最上段席のチケット(CA$11)を買って入場する。
Marcus&Alicia夫妻、Bonnieと彼氏のEric、Terry、Randyが来ていた。
試合は1回表Red Sox攻撃で始まったばかりだったが、すでに1点を入れていた。
その後3回にも3番Oritzのホームランで2点を追加。
Blue Jaysは松坂の前にほとんどヒットを打てず、四球でランナーを出したとしてもホームに帰ってこられなかった。
今期後半戦の松坂は絶好調で、15日に17勝目を挙げ、野茂秀雄を超えて日本人最多になったばかりである。
7回を投げて、8回には岡島秀樹に引き継ぎ、9回はPapelbonがちゃんと抑えた。
Blue Jaysは最後まで精彩を欠き、何とも面白みのない試合内容だった。
松坂や岡島を見られたのでよしとしよう。
男のエステダンディハウスの日本語広告が外野にあったが、TV観戦している日本人向けなんだね。